このテストで測るもの
測るのは反応抑制、つまり、しようとしている動作を止める力です。この考え方は19世紀にさかのぼります。ドンデルス(Donders)が、ある合図には反応し、ほかの合図では反応を控える課題の時間を測ったのです[1]。Go/No-Goテストでは、ほとんどの図形にすばやいタップで応えるので、タップが習慣になります。そこへまれに現れる「No-Go」の図形が、その習慣を断ち切るよう求めます。
これはHelibrainアプリと同じテストです。フィードバック付きの短い練習のあと、40個の図形が、それぞれ800 msずつ、600 msの間隔で表示されます。約25%がオレンジの四角で、テスト全体に散らばっています。
なぜこんなにペースが速いの?
そうでないと、テストにならないからです。この課題のいくつかのバージョンを比べた研究では、反応を控えるのに本当の自制心が必要になるのは、ペースが速く、No-Goの図形がまれなときだけでした。ゆっくりで、No-GoとGoの図形が同じくらい多いバージョンでは、自制心はほとんど試されません[2]。
スコアの見方
- 正答率:すべての図形のうち、正しく対応できた割合です。丸ではタップ、四角ではタップしないのが正解です。
- タップしてしまった四角:止められなかった回数です。これが反応抑制の主なミスです。
- 見逃した丸:たいていは注意が途切れたか、慎重になりすぎたためです。
- 丸への反応の速さ:丸をタップするまでの平均時間です。速くしようとすると止め損ないが増えがちなので、両方をあわせて見てください。
このテストには統一された標準版がないので、ほかのサイトや研究のスコアとは直接比べられません。過去のあなた自身の結果と比べてください。
脳では何が起きている?
Go/No-Go課題の脳画像研究では、反応を控えることは前頭葉と頭頂葉のネットワークと結びついていて、どの領域が現れるかは課題の作り方によって変わります[3]。
自制心が落ちるのはどんなとき?
疲れはその一つです。ある研究では、一晩眠らなかったあと、人はネガティブな画像に対する反応を控えられないことが多くなりました[4]。気が散っている、急いでいる、課題に慣れていない、といったこともスコアを変えるので、1回の結果はその時点のスナップショットとして扱ってください。
関連テスト
毎日取り組みたい方へ:Helibrainアプリ(現在は英語のみ)には無料プランと有料プランがあります。
出典
- Donders FC (1969、1868年の論文の翻訳). On the speed of mental processes. Acta Psychologica 30:412–431. doi.org/10.1016/0001-6918(69)90065-1
- Wessel JR (2018). Prepotent motor activity and inhibitory control demands in different variants of the go/no-go paradigm. Psychophysiology 55(3):e12871. doi.org/10.1111/psyp.12871
- Simmonds DJ, Pekar JJ, Mostofsky SH (2008). Meta-analysis of Go/No-go tasks demonstrating that fMRI activation associated with response inhibition is task-dependent. Neuropsychologia 46(1):224–232. doi.org/10.1016/j.neuropsychologia.2007.07.015
- Anderson C, Platten CR (2011). Sleep deprivation lowers inhibition and enhances impulsivity to negative stimuli. Behavioural Brain Research 217(2):463–466. doi.org/10.1016/j.bbr.2010.09.020
このページの作り方:上に挙げた研究をもとにHelibrainチームが執筆し、2026年10月31日にRobert(生物物理学の博士候補生)がレビューしました。出典に変更があれば更新します。